この資料は、静岡県袋井市がZETA(=低消費電力で長距離通信ができる無線規格)を活用し、河川の水位監視や山間部での獣害対策に取り組んだ実証実験の記録です。
袋井市では、将来的な人口減少や人手不足、異常気象による災害リスクへの備えが急務となっています。特に、令和元年の台風19号による河川の冠水被害や、年間200万円を超えるイノシシ等による深刻な農作物被害(獣害)は、市民の安全と地域産業を脅かす大きな課題でした。
そこで市は、凸版印刷株式会社と連携し、市役所にZETA基地局を設置。配線工事が不要で長距離通信が可能なZETAの特性を活かし、河川の水位監視と、猟友会の罠を監視する獣害対策の実証実験を開始しました。
河川水位観測では、市役所から小学校2校を中継(マルチホップ)して高塚橋・松ケ下橋の水位を1時間毎に自動計測し、安定した通信を確認しました。この成果をもとに、道路のアンダーパス(=立体交差の下をくぐる道路)や常習冠水道路の水位監視事業への展開を進めています。
獣害対策では、山間部の猟友会の罠に開閉センサーを設置し、中継器を介して作動状況をスマホでリアルタイムに確認できる仕組みを構築。実験期間中に5回の検知に成功しました。一方で、山間部での確実な電波設計や、イノシシが暴れても壊れないセンサーの設置方法など、実用化に向けた現場ならではの課題も浮き彫りになりました。
地方行政におけるデジタル化の推進と、市民・企業・行政が一体となった地域課題解決のヒントが詰まっています。詳しくは資料本編(PDF)をご覧ください。
ZETAアライアンスは、産官学民でZETAの活用を広げる団体です。会員になると、技術・マーケティング資料の入手、ワーキンググループやセミナー・シンポジウムへの参加、ビジネスマッチングなどの機会をご利用いただけます。実証事例にご関心をお持ちの方は、ぜひ入会をご検討ください。