この資料は、京都リサーチパーク(京都テストベッド)において、超省電力なエッジAI技術とZETA通信を組み合わせ、階段の昇降検出を行う実証実験の取り組みと技術背景を解説したセミナー資料です。
IoTデバイスの普及に伴い、センサデータをすべてクラウドに送信して処理する従来の手法では、通信帯域の逼迫や通信コスト、クラウド側のストレージ容量肥大化が大きな課題となっています。また、通信制限のためにデータを間引いて送信すると、AIの認識精度が低下するという問題もありました。
これらの課題を解決するため、データの発生源に近い場所でAI処理を行う「エッジAI」が注目されています。しかし、従来のエッジデバイスはサイズや消費電力の制約から、高度なAIモデルの搭載が困難でした。そこで、学習可能で軽量な「リザバーコンピューティング(=脳の仕組みを模した高速・軽量な機械学習手法)」と、電力効率に優れた「FPGA(=用途に合わせて回路を書き換えられる半導体)」を組み合わせることで、従来の100倍の電力効率を持つエッジAI技術の実証を目指しています。
本実証実験では、ソニーのボードコンピュータ「SPRESENSE」に、独自開発したFPGA搭載拡張ボードを接続。このFPGA上でリザバーコンピューティングのIP(=設計データ)を動作させ、IMU(=慣性計測装置、加速度・ジャイロセンサ)から得た階段の昇降データをエッジ側で即座に判定します。
判定された「結果のみ」をZETA通信でサーバーへ送信するため、常時通信が不要となり、通信量を劇的に削減できます。事前検証では歩行振動の分類において高い正解率を達成しており、インフラ点検や製造機器の監視、高齢者の見守りなど、配線が難しく省電力が求められる多様な現場への応用が期待されます。現在は、さらなる低消費電力化に向けてLDC(Low Duty Cycle)対応などの最適化を進めています。詳しくは資料本編(PDF)をご覧ください。
ZETAアライアンスは、産官学民でZETAの活用を広げる団体です。会員になると、技術・マーケティング資料の入手、ワーキンググループやセミナー・シンポジウムへの参加、ビジネスマッチングなどの機会をご利用いただけます。実証事例にご関心をお持ちの方は、ぜひ入会をご検討ください。