この資料は、物流やアセット管理で課題となる「金属による電波劣化」を克服するため、金属板に貼り付けても通信性能が向上する独自の「金属対応ZETag(=ZETA通信を用いたアクティブタグ)」を開発し、そのアンテナ原理と実証実験の結果をまとめた発表資料です。
物流資材や機器のトラッキング(=追跡管理)において、金属製のカゴ車やコンテナ、什器に通信タグを貼り付ける場面は非常に多く存在します。しかし、一般的なアンテナは金属が近接すると電波が打ち消し合ってしまい、通信距離が極端に短くなる「特性劣化」という大きな課題を抱えていました。
アンテナ開発に強みを持つスタッフ株式会社は、金属板上で発生する逆向きの電流(=鏡像効果)をうまく活用する「微小ループアンテナ」の原理を応用。自由空間(プラスチック板の上など)でも、金属板の上でも良好な通信特性を維持できる、小型・薄型の金属対応ZETagの開発に挑戦しました。
開発されたZETag(920MHz帯および中国向け470MHz帯)を用いて、シミュレーションと実環境での通信実験を行いました。静特性の評価では、金属板上において従来のモノポールアンテナと比較して放射効率が10dB向上(通信距離で約3倍の差に相当)することを確認しました。
さらに、1.5kmの屋外見通し環境や、京都リサーチパークのオフィス環境(金属キャビネット貼付)での実験でも、10dB〜18dB以上の受信電力改善と安定した通信(低パケットロス率)を実証。中国国内での屋外比較テストでも、既存の金属非対応タグ(C2A)を大きく上回る性能を示しました。
この技術は、工場内の金属製パレット管理、オフィス内のスチール家具・機器の備品管理、屋外の物流トラッキングなど、これまで電波が届きにくかったあらゆる金属環境でのIoT化に役立ちます。実験の具体的なグラフや測定データなど、詳しくは資料本編(PDF)をご覧ください。
ZETAアライアンスは、産官学民でZETAの活用を広げる団体です。会員になると、技術・マーケティング資料の入手、ワーキンググループやセミナー・シンポジウムへの参加、ビジネスマッチングなどの機会をご利用いただけます。実証事例にご関心をお持ちの方は、ぜひ入会をご検討ください。